いつものようにクララは、相部屋のルキアと共に、朝早くから登校。
だが今日は、クラスの生徒の中でも、教室に着くのが一番遅かったようだ。
特に、いつも時間ギリギリに来るレオン、時間通りに来るのが好きなカイル、
この二人が既に教室に居るというのは、異常事態といっても過言ではない。
クララ「皆さん、おはようございます。」
ルキア「みんな、おはよっ!」
カイル「おはようございます、クララさん、ルキアさん。」
レオン「おう。 なぁ、二人とも、知ってるか?」
唐突に、レオンが問いかける。
クララ&ルキア「えっ?」
レオン「今日、新入生が来るんだぜ!」
クララ&ルキア「えぇぇっ!?」
クララとルキアは、同じように驚きの声をあげた。
もともと、クララは、それ程感情を表に出さないタイプだったのだが、相部屋の
ルキアに感化されて、良い意味で、少しだけ外交的になってきつつあるようだ。
ルキア「どうして、そんなの知ってるの?」
クララ「ええ、確か、新入生が来ることは、当日発表なハズですよね、、」
合点がいかない様子の二人に、レオンは得意げに話す。
レオン「へへっ、占いだぜ、占い。 予知したんだ!」
ルキア「へっ、、、うらない、、?」
一瞬考えた後、思わず、ルキアは声をたてて笑ってしまった。
レオン「な、なんだよルキア!?」
ルキア「、、、だって、レオンが、うらない、って、、、(失笑」
レオン「何言ってんだよ、俺じゃなくて、カイルが占ったんだぞ、、?」
ルキア「あ、そっか、そうだよね。」
クララ「なるほど、そうなんですか。」
レオン「でもなんで二人とも、カイルが占った、って言ったら納得すんだよ、、」
ちょっと拗ね気味なレオンを尻目に、ルキアはカイルの方に向き直る。
ルキア「ねぇねぇ、どんな人が来るの!? 男?女?」
カイル「えぇっと、そうですねぇ、、、」
カイルは、石と文字盤を取りだし、占いを再開したようだ。
クララ「二人、、、男の子と、、、女の子。」
カイルと一緒に石を視ていたクララが、そっと呟く。
カイル「、、、ですね。」
レオン「マジかよっ!? 昨日占ったときは、そんなこと言って無かっただろ!?」
カイル「近い未来を視る方が簡単ですからね。 一日違うと全く精度が違うんです。」
カイルは、苦笑いを浮かべながら、レオンに応える。
ルキア「へぇ〜っ、早く、来ないかなっ?」
セリオス「まあ、どんな人間が来ようが、僕にはあまり関係のないことだが、、、」
突然、ちょっと離れた所から、セリオスの声が聞こえる。
アロエ「そんなこといわないの、セリオス君。」
セリオス「ふんっ、、、」
セリオスと話していたアロエが、彼を諫める。
アロエ「大体、どうでもいいなら、話に加わろうとしないでしょ〜?」
セリオス「くっ、、、!?」
痛いところをつかれてしまったセリオス。
アロエは、結構的確に、遠慮なく指摘をする。
しかも、本人に悪気は全く無いので、ある意味、相当タチが悪い。
セリオスはあまり口が達者な方ではないので、いつもアロエには敵わない。
さりげなく会話に加わりたかったセリオスは、ちょっと悔しい思いをした。
たとえ、あまり人と交流しないセリオスでも、新入生は気になるものだ。
クララ「あ、ベルが、、、」
授業開始のベルが鳴る。
鳴り終わるかどうかのタイミングで、いつものようにMr.フランシスが教室に来る。
Mr.フランシス「今日は、二人の新入生を紹介しよう。 君達、入ってきなさい。」
やはり、二人の新入生が入ってくるのは、間違いないようだ。
はたして、どんな人達なのだろう。
楽しみだね、クララたん♪
↑次ページへ。 これを読んで下さってる方は、間違いなく誰か解ってくれてるはずですが(爆死