独り、帰路についたクララは、いつも他の生徒の皆と一緒に遊んでいる、
学園と寮の、ちょうど真ん中あたりにある、小さな公園に、立ち寄った。

クララ「なんで、みんな、あんな風になっちゃったのかな、、、」
むーちゃん「キィ、、、」

クララは、編入してから今までの出来事を、色々と思い出していた。

編入してきてすぐの、呪文暗記テストで、クラス1位の点数を取ったこと。
他の生徒は、マジックペットを貰えていないと、皆に指摘されたこと。
誰もしなかった係を引き受け、先生に気に入ってもらえていること。

よくよく考えれば、いきなり現れた編入生が、これ程、目だった活躍をし、
やっかまれない方が、おかしいのかもしれない。

クララ「私は、一生懸命、頑張っているだけなのに、、、」

クララは、慣れない異国の地に来て、ただただ、一生懸命だった。
だが、一生懸命過ぎたゆえに、皆を気遣う余裕が、少し欠けていた、
そんな一面があったのも、事実かもしれない。

クララは、そう自分で気づいたとき、ショックを受けた。

故郷の兄が、いつも言ってくれていた。
「他人を思いやれる、いいヤツになれよ」、、、と。

故郷にいた時は、周りの人間が、皆、家族のようだった。
小さい村で、互いに助け合い、楽しく過ごしていた。
その中で、クララは、他人を思いやる心を、忘れたことは無かった。

だが、今は違う。

ここに来てからは、自分の事で、手一杯になってしまっていた。

皆のことも、思いやっているつもりだったが、不十分だったかもしれない。

クララは、昨日までは、ルキアやアロエと一緒に座っていた、
そのベンチの上で、静かに涙を流した、、、


クララたん、、、←続きます