ルキアが部屋にこっそりと入り、様子をうかがうと、、、
やはり、エプロンをつけ、多くの洗濯モノを干しているではないか!
(女生徒の部屋には、それぞれ洗濯機とバス、トイレがついている)

ルキア「(、、、やっぱり、って感じね。)」

ルキアは、次の瞬間、エプロンをつけて作業している彼女にとびつき、

ルキア「クララ! そんなことしないでっ!」

クララ「え!?」

とびついた後、部屋の右手から、クララの声が聞こえた。
そちらを見ると、何故か、クララがもう一人、、!?

いや、違う。

クララだと思ってルキアがとびついたのは、シャロンだったのだ。
驚いて、お互いにとびのくルキアとシャロン。

シャロン「なぜ、貴方がこんなところにいらっしゃるのかしら、、?」

平静を装っているものの、血の気が引いているのか、シャロンは、
顔面蒼白になりつつある。
無論、ルキアは何が起こっているのか、理解することが出来ない。
なぜ、クララがくつろいでいて、シャロンがエプロンをつけていて、
そしてシャロンが洗濯物を干していて、、、

シャロン「こんな姿を見られるだなんて、、あり得ない屈辱ですわ、、」

いつの間にか、部屋に入って来ていた他の生徒達も、唖然としていた。
何故、シャロンがエプロンなどをつけているのか、、?


すぐ、クララから説明があった。

シャロンは、クララが断ったにも関わらず、自分から率先して、二人
分の洗濯ものを洗い、干してくれること。 また、昨日も密かに料理
を作ってくれて(それほど旨くはなかったのだが>苦笑)、二人で食べ
たこと。 他にも、引越し作業で埃だらけになってしまった部屋に、
丹念に掃除機をかけたりもしてくれたこと、、などなど。

レオン「、、、で?」
クララ「え?」
レオン「それで、なんで、シャロンの奴は、そんなことしてるんだ?」
クララ「それは、、、」
シャロン「クララさんは、私の一番大切な人の、命の恩人ですの。」

突然、シャロンが口を開いた。

シャロン「それで、結構でしょう? 何か、他にお聞きになりたいことでも?」

他に聞きたいことでも、と言っているものの、シャロンの口調は、明らかに
「それ以上は喋らない」ことの意思表示になっていた。

カイル「そうなんですか、命の恩人、ねぇ、、、」
ルキア「そうなんだ、じゃあ、クララと同部屋になりたい、っていうのも、解ら
     ないでもないよね、、、」
シャロン「いえ、ですが、失礼をして申し訳なかったですわね、ルキアさん。」
ルキア「いいよ、そんなの。 これからも、宜しくね、シャロン!」
シャロン「こちらこそ、宜しくお願いしますわね。」
レオン「、、、気にいった!!」

突然、大声をたてるレオン。

レオン「すげぇじゃねぇか、騎士道精神ってやつか? 恩人に、礼を尽くす。
     『漢』って感じだなっ!」
シャロン「失礼ですわねっ! わたくしをつかまえて、『漢』だなんて!」

知らぬ間に、和やかな雰囲気があたりを包んでいた。
また明日から、楽しい学園生活が始まるのだろう。

アロエ「良かったよね♪」

不意に話しかけられ、ラスクはうろたえる。

ラスク「あ、う、うん。 君は、アロエ、だよね?」
アロエ「そうだよ、皆で、仲良くしようね♪」

どうやら、ラスクも、クラスの輪から外れずに済みそうだ。
そろそろ、グループ対抗の定期試験もある。
クラス代表のカイルは、団体戦の不安が一つ消え、ほっと胸をなでおろしていた。


また、今度。


※すいません、時間が足りず、無理やりうpしました(爆死
 シャロンとクララのエピソードについては、また追ってうpしますが、、、
 その前に、がりくそんさん達から頂いているコラボSSを掲載させて頂く予定です。
 とりあえず、当面はそんな感じで。